After Effectsのパーティクルを使えば、キラキラとした演出や花火のようなアニメーションを作成できます。
今回の記事では、パーティクルの種類やそれぞれの使い方、花火のようなアニメーションの付け方などを紹介します。
初心者に向けて分かりやすく説明しておりますので、興味のある方はぜひご覧ください。
パーティクルの種類
まずは、パーティクルの種類について紹介します。
After Effectsには主に以下の3種類があります。
- CC Particle World
- CC Particle System Ⅱ
- パーティクルプレイグラウンド
それぞれの特徴などについて詳しく解説していきます。
CC Particle World
CC Particle Worldは、奥行きのある3D表現ができるパーティクルです。
実写の映像と組み合わせたり、立体的な表現がしたい場合はCC Particle Worldを利用するといいでしょう。
ただ、CC Particle Worldは設定できるパラメーターが多く、使いこなすのに時間がかかります。
また3D表現ができる分、動作も少し遅いので多用するときは注意が必要です。
CC Particle System Ⅱ
CC Particle System Ⅱは、CC Particle Worldと似ていますが、3D表現はできません。
2DバージョンのCC Particle Worldという認識で問題ないでしょう。
CC Particle Worldより、設定できるパラメータが少なく、動作も軽いのが特徴的です。
パーティクルプレイグラウンド
噴水のように湧き上がってくるパーティクルです。
他のパーティクルエフェクトは基本的に英語の表記ですが、このエフェクトだけは日本語化されています。
他のパーティクルのエフェクトとは少し違い、上記の動画のような表現も可能です。
応用②のステップで紹介します。
次のステップから、それぞれのパーティクルの設定方法やパラメーターについて解説します。
CC Particle Worldの使い方
ここでは、まずCC Particle Worldの使い方について紹介します。
平面レイヤーを2枚作成
まずは、画像のように新規で平面レイヤーを2枚作成してください。
上の平面は白、下の平面は黒にするのが望ましいです。
なぜ2枚作成するのかというと、CC Particle Worldした場合画像のようになります。
これだとちゃんとパーティクルを設定できているのか分かりづらいため、下に黒の平面レイヤーを敷いているのです。
エフェクト&プリセットからCC Particle Worldを適用
ここからパーティクルを適用していきます。
エフェクト&プリセットの検索窓にCC Particle Worldと入力してください。
すると、CC Particle Worldが表示されます。
(エフェクト&プリセットのパネルがどこにあるのか分からない人は、画面上部のメニューからウィンドウ>エフェクト&プリセットをクリックしましょう)
CC Particle Worldを白の平面レイヤーにドラッグ&ドロップしましょう。
これで、パーティクルを適用することができました。
エフェクトコントロールパネルで調整
最後にエフェクトコントロールパネルでパーティクルの調整を行っていきましょう。
CC Particle Worldで設定できるパラメーターは以下の通りです。
- Grid & Guides・・・空間を把握するためのグリッドやガイドの設定
- Birth Rate・・・パーティクルの発生量を設定
- Longevity(sec)・・・パーティクルが発生してから消えるまでの時間を設定
- Producer・・・パーティクルが発生する位置と大きさの設定
- Physics・・・パーティクルの物理的なコントロールを行う
- Particle・・・パーティクルの形や大きさ、色などを設定
- Extras・・・その他のオプションの設定
CC Particle System Ⅱの使い方
次に、CC Particle System Ⅱの設定方法を紹介します。
基本的に、CC Particle Worldと同じですね。
平面レイヤーを2枚作成
平面レイヤーを2枚作成し、上を白、下を白に設定します。
エフェクト&プリセットからCC Particle System Ⅱを適用
エフェクト&プリセットの検索窓にCC Particle Systemと入力してください。
すると、CC Particle System Ⅱが表示されます。
(エフェクト&プリセットのパネルがどこにあるのか分からない人は、画面上部のメニューからウィンドウ>エフェクト&プリセットをクリックしましょう)
CC Particle System Ⅱを白の平面レイヤーにドラッグ&ドロップしましょう。
これで、パーティクルを適用することができました。
エフェクトコントロールパネルで調整
最後にエフェクトコントロールパネルで調整します。
CC Particle Worldで設定できるパラメーターは以下の通りです。
ぜひ実際にいろいろいじってみてください。
- Birth Rate・・・パーティクルの発生量を設定
- Longevity(sec)・・・パーティクルが発生してから消えるまでの時間を設定
- Producer・・・パーティクルが発生する位置と大きさの設定
- Physics・・・パーティクルの物理的なコントロールを行う
- Particle・・・パーティクルの形や大きさ、色などを設定
- Ramdom Seed・・・パーティクルの発生する方向などをランダムで変更できる機能
パーティクルプレイグラウンドの使い方
ここでは、パーティクルプレイグラウンドの使い方を紹介します。
平面レイヤーを2枚作成
他のパーティクルと同様に、白と黒の平面レイヤーを作成します。
エフェクト&プリセットからパーティクルプレイグラウンドを適用
エフェクト&プリセットの検索窓にパーティクルプレイグラウンドと入力してください。
パーティクルプレイグラウンドが表示されます。
(エフェクト&プリセットのパネルがどこにあるのか分からない人は、画面上部のメニューからウィンドウ>エフェクト&プリセットをクリックしましょう)
パーティクルプレイグラウンドを白の平面レイヤーにドラッグ&ドロップしましょう。
これで、パーティクルを適用することができました。
エフェクトコントロールパネルで調整
最後にエフェクトコントロールパネルで調整します。
CC Particle Worldで設定できるパラメーターは以下の通りです。
ぜひ実際にいろいろいじってみてください。
- キャノン・・・パーティクルの位置、速度、量など基本的なことを設定できる
- グリッド・・・グリッド状に発生する種類のパーティクルを発生、コントロールする機能
- レイヤーエクスプローダー・・・拡散させたいイメージをコンポジション内に配置したレイヤーから選択できる機能
- パーティクルエクスプローダー・・・既に発生している他のパーティクルをさらに分裂させ拡散させる機能
- レイヤーマップ・・・コンポジション内のレイヤーを選択しパーティクルとしてイメージを発生させる機能
- 重力・・・パーティクル内の重力を設定できる
- 反発・・・パーティクル同士の重力と反重力に関する設定ができる
- 壁・・・マスクを使って壁を設置することができる機能
- 持続プロパティマッパー・一時プロパティマッパー・・・パーティクルの速度、角度、スケール、位置などをレイヤーマップで設定できる機能
応用テクニック①アニメーションを加えてみる
ここでは、動画のように花火みたいなアニメーションを加える方法を紹介します。
今回は、動作の軽いCC Particle System Ⅱを使って紹介します。
他のパーティクルエフェクトでも大体同じ作り方なので、ぜひ参考にしてください。
CC Particle System Ⅱを追加
まずは、平面レイヤーを二つ作成した状態で、上の平面レイヤーにCC Particle System Ⅱを追加します。
エフェクトコントロールパネルで各項目を設定していきます。
初期値を設定
まずは、初期の値を設定していきます。
画像のように数値を設定しましょう。
具体的には以下の通りです。
- Birth Rate・・・0.1
- Longevity(sec)・・・0.6
- Position・・・960.0,1071.0
- Velocity・・・0.0
パーティクルの量を0.1、パーティクルの寿命を0.6秒、パーティクルの位置を横960.0px、縦1071.0px、パーティクルの勢いを0に設定しています。
次のステップからアニメーションを加えていきます。
Positionにアニメーションを追加
アニメーションを追加するために、キーフレームを打ち込んでいきます。
レイヤーパネルから、エフェクト>CC Particle System Ⅱ>Producerを開きます。
0秒の部分に一つキーフレームを打ち込みます。
次にインジケーターを3秒のところに移動させキーフレームを打ち込み、数値を横960.0px、縦250.0pxに設定します。
これで、上に昇るアニメーションができました。
Birth Rateにアニメーションを追加
レイヤーパネルから、エフェクト>CC Particle System Ⅱを開きBirth Rateにキーフレームを2つ追加します。
3秒と3.01秒の部分に追加してください。
そして、3.01秒の部分でBirth Rateの数値を0にします。
次に3.10秒と3.11秒、3.12秒の部分にキーフレームを打ち込みます。
そして、3.11秒の部分でBirth Rateの数値を20に設定し、3.12秒の部分で数値を0に設定します。
Velocityにアニメーションを追加
最後にVelocityにアニメーションを追加します。
レイヤーパネルから、エフェクト>CC Particle System Ⅱ>Physicsを開き、Velocityの3.05秒と3.06秒の部分にキーフレームを追加します。
そして、3.06秒の部分でVelocityの数値を5に設定します。
お疲れ様でした。
応用テクニック②:画像を使ったパーティクル
ここでは、パーティクルプレイグラウンドで画像を使ったパーティクルの作る方法を説明します。
画像を読み込む
まずは、使用する画像の素材を読み込みます。
画面上部のメニューからファイル>読み込み>ファイルを選択して、好きな画像を読み込んでください。
PNG形式の画像が望ましいです。
読み込んだ後は、画像のようにレイヤーの一番下に配置してください。
パーティクルプレイグラウンドを追加しレイヤーマップを使用
エフェクトパネルからパーティクルプレイグラウンドを一番上の平面レイヤーに追加します。
そしてエフェクトコントロールパネルからレイヤーパネルを開き、「レイヤーを使用」の部分を先ほど読み込んだ画像のレイヤーに変更してください。
これで、パーティクルで画像を使う準備が整いました。
初期値を設定
初期値を設定します。
キャノンを開き、各項目を設定してください。
具体的には以下の通りです。
- 位置・・・1850,0.0
- パーティクル/秒・・・50
- 方向・・・0×+245
- ランダム拡散方向・・・90
- 速度・・・3000
パーティクル/秒にアニメーションを追加
パーティクル/秒にアニメーションを追加します。
レイヤーパネルのインジケーターを4秒の位置に設定してキーフレームを打ち込みます。
次にインジケーターを4.01秒に移動してキーフレームを打ち込み、パーティクル/秒の数値を0に設定してください。
これで完成です。
もっと簡単に映像のクオリティを上げる方法
AfterEffectsで、テロップ入れ、アニメーション作成、色調補正などいちから編集するのは大変ですよね。ある程度AfterEffectsを使いこなせるようになった人でも、「やり方もテクニックも知ってるんだけどシンプルに手間がかかる…」と悩んだりしてるのではないのでしょうか。
そこでおすすめなのが、テンプレート機能を使用することです。
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下記の記事でおすすめのテンプレートを紹介しておりますので興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ:パーティクルは覚えれば簡単!
パーティクルは使い方さえ覚えれば、様々な表現を可能にしてくれる機能です。
ぜひ使い方をマスターして、制作に役立ててください。
また、当ブログではAfter EffectsやPremiere ProなどAdobeソフト関連の記事をチュートリアル形式で投稿しております。
写真加工や動画編集に興味のある方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。