Photoshopでパスを使って切り抜きをすると、微細な調整や滑らかな境界線を作成できます。
この記事では、パスを使った切り抜きの方法をコツ、メリットについて紹介します。
初心者の方でも分かりやすいように、簡単に解説しておりますので興味のある方はぜひご覧ください。
ここだけ見とけば大丈夫!パスを使った切り抜きの作成方法
早速ですが、オブジェクトをパスで切り抜く方法について紹介します。
具体的な手順は以下の通りです。
パスを新規作成
まずは、パスで選択範囲を作成するための下準備をしていきます。
パスのパネルを開いて「新規パスを作成」をクリックします。
作成された「パス1」をダブルクリックして、名前を変更します。
今回は「rabbit」にしました。
次にペンツールを選択して、画面上部から「パス」を選択します。
これで、パスで選択範囲を作成するための下準備が完了しました。
次のステップでオブジェクトを囲んでいきます。
ペンツールでオブジェクトを囲む
このステップでは、ペンツールを使ってオブジェクトを囲んでいきます。
なるべく丁寧に囲んだ方がいいですが、次のステップで微調整が可能なのでこだわり過ぎなくても大丈夫です。
ペンツールを選択して、オブジェクトを囲みます。
オブジェクトを囲みやすいように、画面を拡大しましょう。
画面をクリックしながら、ペンツールでオブジェクトを囲んでいきます。
オブジェクトを囲み終わったら、次のステップに進みましょう。
以下では、ペンツールを初めて使う人のために基本的な使い方を紹介します。
使い方を知っている人は、次のステップにいって大丈夫です。
ペンツールでパスを作成する方法
ペンツールは画面をクリックすると、アンカーポイントが作成されます。
アンカーポイントをつなげて星座のようにパスを作成していきます。
最初にクリックしてできたアンカーポイントをクリックするとパスの作成が完了します。
カーブを作成する方法
曲がったパスを作成したい場合は、クリックしたままドラッグすることで作成できます。
アンカーポイントの両隣の丸い点(ハンドル)を使うことで曲がり具合を調整できます。
アンカーポイントの追加方法
パスを作成した後にアンカーポイントを新たに追加する方法です。
「アンカーポイントの追加ツール」を選択してパスの好きな部分をクリックすると新たにアンカーポイントを追加できます。
アンカーポイントの微調整をする
アンカーポイントの微調整をします。
パス選択ツールを選択して、調整したいアンカーポイントをクリックします。
アンカーポイントをクリックしたままドラッグすればアンカーポイントの位置を調整でき、両隣の丸い点(ハンドル)を使えばパスの曲がり具合を調整できます。
パスから選択範囲を作成する
調整し終わったパスから選択範囲を作成します。
パスのパネルの「パスを選択範囲として読み込む」をクリックすると、パスから選択範囲を作成できます。
このままコピー&ペーストすれば、オブジェクトを切り取ることができます。
パスを使った切り抜きのコツ
パスを使った切り抜きは手動で選択範囲を作成するため時間がかかります。
また、初めてパスを使った切り抜きの方法を試す場合、上手く選択範囲をできないこともあるでしょう。
ここでは、パスを使った切り抜きのコツについて紹介していきます。
オブジェクトの少し内側にパスを引く
ペンツールでオブジェクトを切り抜く際は、切り抜きたいオブジェクトの少し内側にパスを引くとよいでしょう。
オブジェクトの境界線ギリギリを切り抜こうとすると、境界線に白フチや黒フチが残る場合があります。
後で調整することもできますが、少し内側を切り取る方が仕上がりが綺麗になります。
曲線が苦手な場合はアンカーポイントを少なめで作成する
初めてペンツールを使う人は曲線を作る際に苦労するかもしれません。
そんな時は、アンカーポイントの数を最低限にして作成してみるといいでしょう。
アンカーポイントが少ないと、曲線の形も簡単なものしか作成できないので、初心者が使い方を理解するには良いかもしれません。
ペンツールに慣れてきたら、アンカーポイントを増やして複雑な曲線を作成してみるとよいのではないでしょうか。
直線部分では多くのアンカーポイントを追加しない
直線部分では、アンカーポイントを余り追加せず一気にパスを引いた方がいいでしょう。
直線部分でアンカーポイントをたくさん追加すると、切り取った時に境界線がガタガタになる場合があります。
曲線部分の場合、丁寧な仕上がりにするためアンカーポイントを多く追加するのもいいですが、直線部分はなるべく一気にパスを引くことを心がけましょう。
パスを使った切り抜きのメリット
パスを使った切り抜き方法やコツについて紹介しました。
ここでは、パスを使った切り抜きにどんなメリットがあるのか紹介します。
滑らかに切り取りできる
パスを使った切り抜きでは、「ベジェ曲線」を使用して作成されるため境界線が滑らかになります。
そのため、選択範囲として切り取った時に境界線がガタガタにならず「ジャギー」が目立たない仕上がりになります。
また、Web用と印刷用では解像度が違います。
Web用では「ジャギー」が目立たなくても、印刷用では境界線がガタガタに表示される場合があります。
パスを使って切り抜く方法では、境界線を滑らかに切り取りやすいので印刷用に使われる画像ではこの方法をなるべく使うとよいでしょう。
微細な調整が可能
パスを使った切り抜きは、ペンツールで選択範囲を作成するためアンカーポイントが作成されます。
選択範囲を作成した後に、アンカーポイントをいじることで選択範囲の微調整が可能です。
手動で選択を調整できるので、クイック選択ツールや色域選択よりも微細な調整はしやすいといえるでしょう。
オブジェクトの色に関係なく選択範囲を作成できる
自動選択ツールや色域選択の場合、自動で選択範囲を作成できるのは便利ですが、オブジェクトと背景の色が近いと上手く選択範囲を作成できないこともあります。
パスを使った切り抜きでは、ペンツールを使い手動で選択範囲を作成するため、オブジェクトの色に関係なく選択範囲を作成できます。
おまけ:パスの作成方法の裏技
最後にパスの作成方法の裏技を紹介します。
印刷用にパスで選択範囲を作成したいけど面倒くさい、といった場合に便利です。
クイック選択ツールでオブジェクトを選択
クイック選択ツールでオブジェクトを選択します。
なるべく丁寧に選択すると後が楽です。
作業用パスを作成
画面を右クリックして「作業用パスを作成」を選択します。
許容値を0.5~10の間で選択します。
値が小さいほど複雑なパスが作成されます。
今回は5に設定して「OK」をクリックします。
パスが作成されました。
パス選択ツールやアンカーポイントの追加ツールで微調整
パス選択ツールやアンカーポイントの追加ツールを使って微調整を行います。
後の流れは、パスを使った切り抜きの作成手順と同じです。
コツとしては許容値の値を大きくするほど滑らかで単純なパスが作成されるので、それをもとに微調整していくと良いでしょう。
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まとめ:パスを使えば滑らかな選択範囲が作成できる
パスを使った切り抜きは作成に手間がかかりますが、その分メリットもあります。
以下が今回のまとめです。
- パスを使った切り抜きは滑らかな選択範囲を作成できる
- パスを使った切り抜きでは微調整が簡単にできる
- パスを使った切り抜きでは色に関係なく選択範囲を作成できる
- 微調整を行う際はパス選択ツールやアンカーポイントの追加ツールを使う
- オブジェクトの少し内側にパスを引くと綺麗な切り取りができる
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